防災訓練

2023年11月10日付 805号

 11月5日、6回目となる毎年の地区の防災訓練があった。南海トラフ地震が30年以内で70~80%の確率で起こり、近くに断層が走っている香川県の町なので、震度6強の地震を想定している。朝8時、サイレンが鳴って訓練開始を告げると、まず、その場で頭を抱えてかがむシェイクアウト。次に、それぞれの家庭で住民安全の目印として、玄関にごみ袋を吊り下げ、7~8軒に一人の班長がそれを確認し、土砂崩れなどがないか見て回る。
 その後、自治会館に集合し、班長は状況を報告。防災の担当者が市の助成金で購入した仮設トイレなどの防災用品を説明し、備蓄の水や食料などを点検した。


 次に、自治会総人数の4%に当たる代表が中央の会場に移動し、訓練に臨んだ。①起震車に乗って地震の揺れを体験し、②シャベルを使って土嚢を作り、浸水の恐れがあるところに置き、③負傷者を救出するためのロープの結び方や簡易担架の作り方を習い、④段ボールや週刊誌を使っての骨折などの応急手当てを学んだ。実際やってみるとできないことも多く、子供たちも半ばゲーム感覚で取り組んでいた。
 プラカードを持って参加者を訓練現場ごとに案内していると、小中学校の同級生に声をかけられた。顔はかすかに覚えているが、名前は出てこない。彼を含め同級生は3人しか見かけず、団塊の世代も次第に減っていく。地域活動は人生最後の御奉公だろう。

次の記事

死者の日