行基が開いた古代サウナ

2020年11月10日付 769号

 わが家から車で10分ほどの丘に、1300年前、行基が開いたという古代サウナ「から風呂」がある。子供の頃から知ってはいたが、年寄りが行くところだと思っていたが、天地子もいつしか年寄りになったので、行ってみた。
要するに石風呂で、石造りの浴室が「あつい方」「ぬるい方」の2つあり、ジャージなどを着、頭巾をかぶり、布製の草履をはいて入る。石からの熱を防ぐため、尻の下に座布団を敷き、あつい方では毛布をかぶる人もいる。風呂代は500円。
地域の「から風呂保存会」が風呂を焚くのは木曜から日曜までの週4日、正午から午後9時まで。石室は、幅1・2メートル、高さ1・7メートル、奥行き2・7メートル。石室内でまきを焚き、炭火になったところで、水で濡らしたむしろを床に敷き、塩をまき、蒸し風呂にする。焚くのは日に2回で、それで2室ある。
焚き終わってすぐのがあつい方で、時間のたったのがぬるい方。前者の奥は150℃にもなり、毛布をかぶっても1分くらいしかいられない。後者は約100℃で、入り口近くはぬるい。
「やけどするから絶対に触らないように」と注意された壁の豊島(てしま)石(瀬戸内海の豊島で採れる凝灰角レキ岩)の発する熱線が、体の芯まで温めてくれる。5分ほどで休憩、水飲み、それを5回繰り返すと、ジャージは汗で重く、体は驚くほど軽くなった。テレビやネットで紹介され、意外と若い女性も多く、やみつきになりそう。