美術/新春特別展 書の紙 成田山書道美術館
令和6年1月1日から2月18日まで千葉県成田市の成田山書道美術館(成田山新勝寺境内)で「新春特別展 書の紙」が開催される。
同展は書を書くための紙の加工に焦点をあてた展覧会で、書の紙がどのように作られ、どのように表現と関係しているのか、確認しながら鑑賞することができる。
「漉く・染める・引く・摺る・撒く・散らす・描く・継ぐ・磨く・打つ」これらはすべて紙を加工するときに使われる言葉で、これらの多様な言葉が象徴するように、一枚の紙には様々な技法が込められている。紙を染料に浸けたり刷毛で引いたり、漉く段階で着色したりする染紙や版木を用いて文様を摺り出す唐紙、箔を撒いたり継ぎ合わせたり下絵を描いたりする様々な装飾、さらに滲みを止め、紙を平滑にする打紙などの加工方法があり、どれも紙を美しく、そして書きやすくするための加工である。そして多くの場合、これらの技法が複合的に用いられている。
同展では無地の紙から装飾を凝らした平安の古筆まで、多様な展示がなされ、なかでも宮田三郎の唐紙制作、大柳久栄の染紙や打紙の加工に注目し、その技法にもクローズアップして、紙作りの一部分を詳しく紹介するコーナーが設けられている。出品予定作品は約150件。2月11日(日・祝)には唐紙体験のイベントが開かれる。
会場:成田山書道美術館(成田山新勝寺境内)
会期:令和6年1月1日(月)-2月18日(日)
(休館日:1月9日、15日、22日、29日、2月5日、13日)
開館時間:9時-16時(最終入館は15時半、ただし正月三が日は開閉館とも30分延長)
お問い合わせ:0476-24-0774