天を仰ぎ共に集い共に祈る

2023年9月10日付 803号

 

 「はっきり言っておく。あなたがたが地上でつなぐことは、天上でもつながれ、あなたがたが地上で解くことは、天上でも解かれる。また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。」(マタイ18:18─20)

 2000年前、イエスが弟子たちに語られた説教は、選民の果たすべき役割を教えている。敷衍すればそれが宗教者の使命といってもよい。この世に満ちた悪なるしがらみから人々を解き放ち、善なる神との絆を結びなおす手助け役を担っているともとれる。人類の根本的な苦しみの基を断ち、創造主なる神を親として慕うことができるようにするために来た、神のひとり子たるイエス自身の自覚が現れているものだろう。私たちをも神共に生きる喜びと安寧の境地に導こうとしている。それゆえに、虚心坦懐、天を仰ぎ共に集い共に祈ることこそ大切なのだ。

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