エル・カンターレ祭で法話/幸福の科学

大川隆法総裁「地球を包む愛」

講話(法話)する大川隆法総裁

 12月14日、埼玉県さいたま市のさいたまスーパーアリーナで、大川隆法総裁のエル・カンターレ祭法話「地球を包む愛」がコロナウイルス対策を施したうえで行われた。当日は全世界3500か所に同時中継され、本会場は約1万4千人の聴衆が集まり大盛況。大川総裁の講話の要旨は次の通り。
 今日は今年120回目の説法で、トータルでは3369回目、来年は3500回を目標にしている。書籍も2900冊を超え、来年は3千冊が目標で、私の努力に終わりはない。
 来年公開予定の映画『愛国女子─紅武士道』には、天御祖神(あめのみおやがみ)が出てくる。日本の神道では、日本の歴史を2700年前まで遡るが、私は、3万年ほど前に天御祖神という方が富士山の近くに降臨したところから日本文明は始まったと説いている。天御祖神の教えの中心は、「神の子、仏の子としての人間として生きることは、正しく生きることである」で、これが大事な柱だった。「本当の世界は地上を去った霊天上界だ。地上に生きる寿命は限られているが、あの世に還った後、この世に生きた時代を悔やむような生き方をしてはならない。地上に生きている間はほんの短い期間にすぎないので、その間に堕落したり、自分の魂を穢したりしてはならない」と言っていた。
 李登輝元台湾総統の著作に、「日本の思想は中国の孔子の思想をはるかに凌いでいる」という面白い一節が書かれていた。孔子の『論語』のどこにも「あの世の世界」「死後の世界」について書いてない。これを捉えて、李登輝氏は「日本には武士道がある」と指摘し、「死して後、何を遺したか」を課題として生きていた日本人は、孔子の思想をも超えていた、と言っている。
 孔子の思想は、あの世のことについて何にも述べてないので、今の中国の唯物論思想と非常に相性がいい。人間が「肉体に宿っている、自分がすべてだ」と思うなら、そこでもう間違いが起きている。教育も間違ってくる。この世的に生きやすい教育ばかりを求めるようになっていく。世間の人々に認められるような地位に就いたり、土地や建物、金銭を手に入れたら成功したと考える人も多くなった。
 この世で地位が高く富裕であっても、死後に地獄に行く人がいっぱいいる。その人の心と行いが人生そのものであり、その人の値打ちそのものだ。華僑として国外にいる人たちを入れれば20億人近くはいる中国系の人たちを、間違ったままに過ごさせるわけにはいかない。
 3万年前の天御祖神の教えは中国大陸にも渡っていた。そして、堯・舜・禹という3人の帝王が徳のある政治を実現した時代の中には、日本神道にも流れたのと同じ光が流れている。ただ、徳治政はその3代で切れている。
 徳治政も素晴らしい時には、民主主義を超えることもある。また、民主主義も素晴らしい時には徳治政と一致する。立派な方が国を治めてくれれば、両方とも同じようなもの。制度だけでよいか悪いかを決めるつもりは私にはない。
 民主主義制度について言いたいのは、「神なき民主主義は駄目だ」ということ。神の子として自分を振り返りながら、神の子の一人として理想の国をつくるべく政治参加せよ。その民主主義ならよい方向だということだ。