特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」
東京国立博物館創立150周年記念
10月18日(火)から12月11日(日)まで東京国立博物館(東京都台東区)で東京国立博物館150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」が開催されている。
同展覧会の第1部「東京国立博物館の国宝」では東京国立博物館所蔵の全89件の国宝が公開されている。特に平安時代から鎌倉時代に製作された19件の国宝刀剣は「国宝刀剣の間」と名付けた展示空間に展示され、刀剣の刃紋や地鉄(じがね)の美しさ鑑賞できるよう、ケースの形状や照明にも工夫がされている。国宝『太刀 銘 三条(名物 三日月宗近)』は全体的に優美な印象を受けるもので、京の都を拠点とした作者宗近の地域文化が反映されている。刀身が細身で、手元の部分が反って、先が細く全体的にはカーブを描いている。国宝『刀 無銘 政宗(名物 観世政宗)』は「享保名物帳」所載の名物刀剣。号の由来は観世左近が所持していたことによる。その後、徳川家康、徳川家忠、本田忠刻、松平光長、徳川家と伝承。明治維新以降、有栖川宮熾仁親王に献上され、高松宮家に伝えられた。
第2部「東京国立博物館の150年」では博物館の歩みを、第1章「博物館の誕生」(1872-1885)、第2章「皇室と博物館」(1886-1916)、第3章「新たな博物館へ」(1917-2022)の3期に分けて、それぞれの時代に収蔵された作品や関連資料を通してその歩みを紹介する。第1章で展示されている『見返り美人図』は博物館の初期のころから人気を集めた作品で、切手になったことでも有名である。第2章で展示されている『鳳輦』は、孝明天皇が安政2年(1855)に新造された内裏(現在の京都御所)に遷幸する際に用いられたものとされている。
会期:令和4年(2022)10月18日(火)から12月11日(日)まで
会場:東京国立博物館 平成館
公式サイト:http://tohaku150th.jp/
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)