信仰と行動

2021年9月10日付 779号

 「わたしの兄弟たち、自分は信仰を持っていると言う者がいても、行いが伴わなければ、何の役に立つでしょうか。そのような信仰が、彼を救うことができるでしょうか。
 もし、兄弟あるいは姉妹が、着る物もなく、その日の食べ物にも事欠いているとき、あなたがたのだれかが、彼らに、『安心して行きなさい。温まりなさい。満腹するまで食べなさい』と言うだけで、体に必要なものを何一つ与えないなら、何の役に立つでしょう。
 信仰もこれと同じです。行いが伴わないなら、信仰はそれだけでは死んだものです。」(ヤコブの手紙2:14─17)
 キリスト者は、目に見えない創造主なる神様の愛が救い主なるイエスの存在を通して現わされたと実感している。生きるにしても死ぬにしても、イエスに倣う生き方こそが信仰者の人生観であり、伝統だと受け止めている。それゆえ、神の愛は、キリスト者の日常生活の行いによって顕わになっていくものとなる。「信仰」は心のうちに留まるものではなく、人々への働き掛けとなり、善き共同体形成へと発展していくことになる。(I)