主なるあなたの神を愛せよ

2018年11月10日付 745号

 ─ひとりの律法学者がきて、彼らが互に論じ合っているのを聞き、またイエスが巧みに答えられたのを認めて、イエスに質問した、「すべてのいましめの中で、どれが第一のものですか』。イエスは答えられた、「第一のいましめはこれである、『イスラエルよ、聞け。主なるわたしたちの神は、ただひとりの主である。心をつくし、精神をつくし、思いをつくし、力をつくして、主なるあなたの神を愛せよ』。第二はこれである、『自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ』。これより大事ないましめは、ほかにない。(マルコ12:28‐31)─

 イエスと律法学者の論争の中で、当時のユダヤの聖書に記された最も重要な教えが明示される。「主なるあなたの神を愛せよ」のことばは、申命記に「寝ても覚めても、口に上らせて覚えよ」と言われてきたことなので、彼らがよく知る一節に他ならない。問題は、日々の生活においてこれを実行できるのかが課題となる。問われて即座に応えるイエスに、いかなる時も迷いなく父なる神を愛することができる子の姿を見る。(I)