御大切

2021年5月10日付 775号

 「愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。愛することのない者は神を知りません。神は愛だからです。神は、独り子を世にお遣わしになりました。その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。ここに、神の愛がわたしたちの内に示されました。わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。」(ヨハネの手紙一4:7─10)
 西方キリスト教の伝統的な暦では「復活節」を祝っている。イエス・キリストの復活を記念し、キリスト教の原点を見つめなおす。彼がかつて生き、今も新たな生命に生きて教えていることは何かを問うてみると「神を愛し、人を愛する」ことに尽きる。これを400年前のキリシタンは「(神を)御大切に敬い奉り、わが身のごとく隣人を思え」と教えた。社会的距離をとるよう迫られる中にあっても、神仏を大切に思い、人々の痛みに関心を寄せる心を忘れてはいけない。

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