神への信頼

2020年7月10日付 765号

 「主よ、すべてに心を配る神はあなた以外におられない。だから、不正な裁きはしなかったと、証言なさる必要はない。あなたの力は正義の源、あなたは万物を支配することによって、あなたの全き権能を信じない者にあなたは御力を示され、知りつつ挑む者の高慢をとがめられる。力を駆使されるあなたは、寛容をもって裁き、大いなる慈悲をもってわたしたちを治められる。力を用いるのはいつでもお望みのまま。神に従う人は人間への愛を持つべきことを、あなたはこれらの業を通して御民に教えられた。こうして御民に希望を抱かせ、罪からの回心をお与えになった。」(知恵の書12:13、16─19)
 イスラエル民族は、全てのものの創り主なる神の統治を願い、それに服することを善としてきた。人間的な考えや策を弄しても解決の糸口が見えない事柄に対して、心を正して天の声に耳を傾ける姿勢が大切だと教える。誠心誠意の努力をなしながらも人間を超えた方への信頼と敬意を貫くことがあらたな道を開く鍵なのかもしれない。