建国記念の日奉祝中央式典

憲法改正で新しい時代へ

主催者挨拶をする大原康男会長

 令和2年、皇紀2680年の「建国記念の日奉祝中央式典」(主催=日本の建国を祝う会、会長=大原康男氏)が2月11日、東京都渋谷区の明治神宮会館で開催された。約1200人が参加し、22か国の特命全権大使ら在日外交団も参列。第二部では「AUNJクラシック・オーケストラ」が記念公演、神輿と首都圏の大学ブラスバンド・子供鼓笛隊を先頭に約7000人が表参道を奉祝パレードした。
 網谷道弘副会長の開会の辞、橿原神宮遥拝、国歌斉唱に続いて、主催者を代表して大原康男会長が挨拶した。
 「本日、初代天皇の神武天皇が筑紫の日向の地から幾多の苦難の戦いの後に、大和の国の畝傍山の麓、橿原宮にて天皇の御位についたと日本書紀に記されている。慶応3年12月9日に渙発された王政復古の大号令に『諸事神武創業之始ニ原(もとづ)キ』と宣明されているように、明治維新は第二の神武建国と称されるべきものだった。明治6年に太陽暦2月11日を紀元節として祝日に定め、明治22年の同日、非欧米諸国では初めての近代的成文憲法である大日本帝国憲法即ち明治憲法が公布された。太平洋戦争の敗戦後、昭和23年に祝日としては廃止されたが、昭和41年に祝日法が改正され、『建国記念の日』として復活した。安倍首相の丁重なメッセージに感謝しつつも、公約通り可及的速やかに政府主催の式典実施を願いたい。令和の時代が憲法改正をはじめ新たな祖国の時代となることを心より祈る」
 自由民主党幹事長代行の稲田朋美衆議院議員は「幾多の国難を乗り越え繁栄の礎を築いてきた先人の偉業に敬意を表したい。国民に寄り添い、被災地を訪問される天皇皇后両陛下の御心に国民一同尊崇と敬愛の念を強くしている。強い経済、社会保障制度改革、国益追求の外交、一億総活躍社会の実現に取り組み、憲法改正の議論を前に進め、国会での発議に向けた環境を整えていく」と祝辞を述べ、日本維新の会の石井苗子参議院議員は「中東に海上自衛隊が派遣されているが、憲法と法律が未整備で自衛官に過大な責任を負わせている。憲法改正に向け憲法調査会での議論を進めなければならない」と語った。
 最後に、駐日外交団を代表してサンマリノ共和国のマンリオ・カデロ特命全権大使が「1万6千年以上前の縄文時代に世界で最初の陶磁器が作られ、世界最古の環境共生型文明が生まれた。初代神武天皇の即位は2680年前で、今上陛下は126代目に当たり、最古の万世一系の皇位である。神道は平和や調和を尊び、人々を分断させるような宗教ではない。日本が世界204か国の模範であり続けるよう祈念する」と祝辞を述べた。
 続いて、安倍晋三首相のメッセージが読み上げられ、埼玉大学3年の高田空也氏が決議文を朗読し、満場の拍手で採択された。
 紀元節の歌の斉唱、田久保忠衛日本会議会長による聖寿万歳の後、今林賢郁理事が閉会の辞を述べた。
 その後、マーチングコンテストの表彰式があり、パフォーマンス賞には立正大学、最優秀賞には国学院大学が選ばれ、大原会長より賞状が授与された。
 第二部では、世界を舞台に活躍する和楽器ユニット「AUNJクラシック・オーケストラ」が記念公演をし、「花」「光への扉」「万殊の灯りに想いをはせて」「ふるさと」などの楽曲を演奏し、観衆を魅了した。(2020年2月10日付760号)

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