終末のビジョン

2020年11月10日付 769号

 「この後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民の中から集まった、だれにも数えきれないほどの大群衆が、白い衣を身に着け、手になつめやしの枝を持ち、玉座の前と小羊の前に立って、大声でこう叫んだ。『救いは、玉座に座っておられるわたしたちの神と、小羊とのものである。』
 また、天使たちは皆、玉座、長老たち、そして四つの生き物を囲んで立っていたが、玉座の前にひれ伏し、神を礼拝して、こう言った。『アーメン。賛美、栄光、知恵、感謝、誉れ、力、威力が、世々限りなくわたしたちの神にありますように、アーメン。』」
(ヨハネの黙示録 7:9─12)
 キリスト教世界の暦は11月に入り歳末を迎える。月のはじめに信仰の模範を示した諸々の聖人を記念し、併せてすべての死者たちのために祈る。年の終わりに黙示録に記された終末のビジョンを見つめながら、新しい時代の幕開けを祈る。苦難を経た人類が幸福な未来を迎えることができるよう、今まで以上に諸々の伝統が心合わせて祈る時かもしれない。