「祝福の源」

2020年3月10日付 761号

「主はアブラムに言われた。『あなたは生まれ故郷、父の家を離れてわたしが示す地に行きなさい。わたしはあなたを大いなる国民にし、あなたを祝福し、あなたの名を高める、祝福の源となるように。
 あなたを祝福する人をわたしは祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う。地上の氏族はすべてあなたによって祝福に入る。』
 アブラムは、主の言葉に従って旅立った。」(創世記12・1~4)
 カーニバルが終わると伝統的なキリスト教は復活祭を準備する40日の悔い改めの期間に入る。神のひとり子が来られたのに、その方のことが分からず、裏切り死に追いやった人類を代表して、頭を垂れて祈る期間となる。そして、神の民イスラエルが選ばれた目的と、託された責任が何であるかをもう一度思い起こす時間となる。
 神様はイスラエルの父祖アブラハムを呼ばれた時、「祝福の源」とすると言われた。人類に自由と幸福と平和をもたらす祝福の源となるように、そして来るべき主を迎える準備をするよう命じられたのである。同じ使命をキリスト教は担ってきた。