牧師が語るビジネス講座/東京・台東区
「実行する力」を説く

7月11日、ジャパン・キングダム教会のマーセル・ガズデン牧師によるビジネス講座「Execute the Visionセミナー」が、東京都台東区の会場で開催された。日本で25年以上活動するマーセル牧師は、新しいことに挑戦する勇気と実行する力、そしてビジョンを現実へと変えるために必要な考え方について語った。
マーセル牧師の講演要旨は以下の通り。
経済協力開発機構(OECD)の報告によれば、日本は労働生産性の低さと伸び悩みという課題を抱えている。日本人は勤勉で、世界でもよく働く国民だ。問題は仕事を成果につなげる仕組みや進め方にあると考える。
例えば、アヒルの絵を描く時、完成した姿のイメージがあれば描きやすい。目標の達成も同じで、実現したい姿と、そこに至るステップを明確に描くことが重要である。
目標に到達するための答えが「Execution(実行)」である。実行とは、単に仕事を終わらせることではない。「Execution」という単語には「cut」という文字が含まれている。成果を生み出すためには、結果につながらない習慣や活動を「切る」必要がある。
例えば、長時間の会議を行っても、終了後に参加者が自分の役割を理解していなければ、時間や労力は成果につながらない。そこで重要になるのが、RPA(Result Producing Activity=結果を生み出す活動)である。RPAに基づく会議では、事前に議題や役割を準備し、短時間で具体的な計画を決める。会議後には、一人ひとりが、いつ、何を実行すべきかを理解している。
また、日本では「確認(confirmation)」が多く、行動が止まってしまうことがある。確認が多すぎると、身動きが取れなくなり、実行に移す力や勇気が失われる。不必要な確認を減らし、自分の役割を理解したら速やかに行動に移すことが大切である。
英語学習も同じで、学校で長く英語を学んでも、実際に使わなければ話せるようにはならない。例えば毎週、誰かとビジネス英語を話す機会を設けることが、結果を直接生み出すRPAとなる。
古い習慣を捨てられない大きな原因の一つは、失敗への「恐れ」である。すべてを完璧にしてから行動しようとすると、実行が遅れる。完全になるまで待つのではなく、一定の準備ができた段階で行動し、その後に結果を評価することが大切である。
新しいことに取り組む時には、まず行動し、何がうまくいき、何がうまくいかなかったのかを評価し、より良い方向へ適応させていく。「行動、評価、適応」を繰り返すことで、失敗への恐れを克服し、新しいことに挑戦する勇気を持つことができる─。
マーセル牧師は最後に、「ビジョンは、実行されて初めて現実になる」と参加者を励ました。そして現在は、この「実行する力」に加え、日本人経営者やビジネスリーダーに向けて、英語を通して世界で信頼を築き、影響力を発揮できる人材を育成する「Global Confidence™」プログラムの開発にも取り組んでいる。国際的なビジネスの現場で信頼を築き、リーダーシップを発揮するためのコミュニケーション力を育てることを目的としている。


