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[2019年4月10日号 1面記事(1)]

東日本大震災追悼・復興祈願祭/鎌倉

被災地へ神道、キリスト教、仏教の祈りを

復興祈願祭


  鎌倉宗教者会議主催(会長:𠮷田茂穗・鶴岡八幡宮宮司)の東日本大震災追悼・復興祈願祭(写真)が3月11日、カトリック雪の下教会(古川勉主任司祭)で執り行われた。この祈願祭は東日本大震災の一カ月後に鶴岡八幡宮で第1回が行われ、今年で9回目になる。鎌倉の神職、僧侶、司祭、牧師が心を一つにして共に震災の犠牲者を哀悼し、被災者に思いを寄せて祈りを捧げ、一般参列者も大聖堂で焼香をし、祈りを捧げた。

 午後2時35分、聖歌「谷川の水を求めて」の合唱の中、神道約20名、キリスト教約10名、仏教約60名が大聖堂に入堂し、地震発生時刻の午後2時46分に鐘の音と共に全員で1分間の黙祷。教会から一切の音が消え静寂になった。
 最初に鶴岡八幡宮をはじめ鎌倉の神社の神職、約20名による「神道の祈り」が捧げられた。修祓に続き神職と参列者全員が大祓詞を唱え、玉串を奉って拝礼した。
 次に「仏教の祈り」が導師・浄土宗大本山光明寺法主・柴田哲彦台下と鎌倉市内外の約60名の僧侶により唱えられた。導師が「表白」を奉読した後、僧侶と参列者全員が観音経世尊偈を読経した。導師と共に参列者全員が「願わくは此の功徳を以て、平等一切に施し、同じく菩提心を発こして、安楽国に往生せん」と「ご回向」を唱和して仏教の真摯な祈りを被災地に送り「仏教の祈り」を執り修めた。
 次に鎌倉市内キリスト教諸教会(カトリック教会、日本基督教団、日本聖公会、日本キリスト教会)の司祭、牧師、および女子修道会、信徒による「キリスト教の祈り」が捧げられた。聖歌「ガリラヤの風かおる丘で」の後、日本キリスト教会鎌倉栄光教会・白井献牧師が祈りを捧げた。
 「今日は2011年に起こった東日本大震災の事を思い起こす日。多くの人々が災難に遭い、原発事故によって命を失い、財産を失い、故郷を失った。いまだに避難生活を強いられ、心にも体にも、また生活にも傷を負っていることを思わずにはいられない。願わくはすべてをご存知の父なる神が一人ひとりを慰め、力づけてくださるよう切に願い、私たちがどのようにしたら互いに重荷を負い合うことができるかを教えてくださるよう願う。今この時、共に祈っている被災者の方々の上に恵みと平安がありますように」
 カトリック雪の下教会のヌカポグ・スダーカル神父による聖書朗読が行われ、マタイによる福音書5章1節から10節までを朗読。日本基督教団大船教会の松下道成牧師が「私の魂は苦難を味わい尽くし、命は黄泉に臨んでいる。あなたは私に声をかけてくれた。手を差し伸べてくれ、一緒に食事をし、夜を過ごし、学校に行き、担ぎ、手をつないでくれた。一緒に泣いて、笑ってくれた。一緒に生きることを考えてくれた。もう二度と人を愛せないと思ったけれども、人を愛することを思い出させてくれた。私はそれを忘れない」と祈った。讃美歌「信頼」の合唱の後、カトリック雪の下教会のチェ・ウォンテ神父が「主の祈り」を捧げ、日本聖公会鎌倉聖ミカエル教会の北澤洋司祭が「結びの祈り」を捧げた。
 最後に、讃美歌「いつくしみふかき」が大聖堂に響く中、鎌倉宗教者会議の役員が共に献花した。
 古川主任司祭は「8年が経ち震災を忘れた方がいるかもしれないが、いまだに苦しんでいる人もいる。私たちは宗教者として、亡くなった方々、ご遺族の方々のため、復興のために毎年心を一つにして祈っている。また風評被害で苦しむ地方の農産物を買っている。今年、教皇フランシスコが日本に来られるが、震災のことも伝えられるだろう」と語った。


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