主の昇天

2023年5月10日付 799号

 「さて、十一人の弟子たちはガリラヤに行き、イエスが指示しておかれた山に登った。そして、イエスに会い、ひれ伏した。しかし、疑う者もいた。イエスは、近寄って来て言われた。『わたしは天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。』」(マタイ28:16─20)


 キリスト教会の伝統では、復活の出来事から40日後に「主の昇天」を記念する。この間、イエスは、裏切った弟子たちをゆるし、愛して、再び弟子としての使命感を抱くまで導いた。そして、この日、弟子たちに一つの願いを託して天に昇っていった。願いを受けた弟子たちは勇気をもって世界宣教に乗り出していく。
 「神の国と神の義を求めよ」。ガリラヤ湖畔の丘の上で語られたメッセージとも直結する。全世界の福地化を目指す歩みによってキリスト教の歴史が築かれていく。