警告の預言者

2022年2月10日付 784号

 「主はこう言われる。呪われよ、人間に信頼し、肉なる者を頼みとし/その心が主を離れ去っている人は。彼は荒れ地の裸の木。恵みの雨を見ることなく/人の住めない不毛の地/炎暑の荒れ野を住まいとする。
 祝福されよ、主に信頼する人は。主がその人のよりどころとなられる。彼は水のほとりに植えられた木。水路のほとりに根を張り/暑さが襲うのを見ることなく/その葉は青々としている。干ばつの年にも憂いがなく/実を結ぶことをやめない。」(エレミヤ17:5─8)
 古のイスラエル王国は、繁栄の後に南北に分裂し、北イスラエルが隣国に滅ぼされ、およそ200年後には、南ユダ国も滅亡した。不幸にも、彼らは、国を失っただけでなく、支配者の国へと引き行かれ、苦渋の生活を強いられた。信仰の自由を奪われたのは、最も悲惨なことだった。
 このような結末を迎える前に、神は預言者を遣わし、その国のゆくべき方向を示していた。預言者の叫びは「神意に帰れ」である。彼らは、後に、いくら策を弄しても、神意にかなわなければ決して解決しないことを悟ることになる。